【走塁について】(2008.09)  

・走塁を1ページにまとめてみました。なかなか学習しづらく、アウトになってはいけない怖さがあって経験積むのが大変です。
・基本は、ルールを把握して判断力に自信を持つしかありません。まずボークの判断は出切るようにしたい。
・塁に出てもホームインしないと意味がありません。走塁はいくらでも手を抜くことも出来るし、努力すれば得点に直結します。
・上手い走塁は、足の遅さを補うと同時に、結果的にはエネルギーの消耗を最小限にする事ができると考えてます。
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■【走塁ラインとリードの位置】・・・リードの位置ひとつで、全てが効率よくなる。
 

  (本当は大回りしない方がベストですが、それは技術があっての話。ざっくり草野球レベルで考えてますので以下極端ですけど!)

 最初の1歩が楽になる
  ・次の塁までを最短距離で考えたほうが0.1秒を争うレベルでは正解! だが草野球レベルでは少し後ろでいいのではないか。
  ・塁間を結ぶ直線上では、体をターンする角度がきつい。(左か右か180度の範囲でターンしなければならない)
  ・後方に位置する事で、一歩目の踏み出しが斜め前で済むので、角度が浅くなる分スムーズ。これはスタートも帰塁も同じ理屈。
  ・(投手を頂点、ベースと自分を底辺にした)二等辺三角形のイメージでどうでしょうか。
  ※巨人OB松本匡氏は「リードは塁間を結ぶ直線上が良い。後方へのリードは距離が大きく見えるので牽制されやすい!」トップレベルはそうらしい。

 次の塁でカーブが楽になる
  ・例えば2塁からホームへ向かうのに、3塁〜本塁が一番スピードが乗る状態だから、後半は直線で走るべき。
  ・そう考えたら、スタート直後はまだ加速段階でカーブも回りやすい。膨らむならベースの前です!
  ・そのラインを間違えると、せっかくの加速が鈍るどころか、ベース付近で減速→再加速となる。
  ・ベースを蹴って加速していくイメージで。ベースを踏むときに左肩を落とすといい。
走塁ライン




■【リードの基礎知識】<NEW>

リードするのは怖いものです。まずは基本中の基本、次の事を頭に入れてオン・オフを切り替える所から始めてください。
     ・離塁してからは、ボールから絶対に目を離さない。
     ・ボールから目を切る時は必ずベースに戻る(サインを見たり、休んだり談笑する時)
     ※慣れれば1球ごとに戻る必要はないです。但しファールの時は一度ベースタッチするルールになってます。

 1塁走者のリードの目安(個人差があります)
  ・<身長+1〜2歩>・・・帰塁するのに、ヘッドスライディング+助走で1〜2歩。
  ・<身長+手を伸ばした距離>・・・倒れ込んで手を伸ばせば届く。
  ※小学生レベルでこれです。大人の我々としても是非これを目標に!

 リードの基本は「バックステップ」
  ・「フロントステップ」は、上体(へそ)が進行方向に向かってるので帰塁が遅れ、とても危険です。
  ・「バックステップ」は、上体(へそ)が常に帰塁方向に向いてるので、素早く戻れる。
  ※リードが大きくなれば牽制が来るのだから、ベースから離れる程バックステップは必要です。
バックステップ




■【盗塁時のスタート】・・・「回転」は不要! ヒザの力で「スライド」!
 

 足の位置について
  ・左足は進行方向に対し垂直に!右足は一歩引いて進行方向へつま先を向ける! これが基本だそうです。
  ・この応用が前項のリードの位置取りなのですが、最終的には好みですのでいろいろ試して下さい。
  ・あとは、投手が走者を見る回数とか、投球に入る癖とか秒数など、ベンチからでも観察を。

 「回転」する意識は必要ない!
  ・最初に進行方向に体を向けた方が速く走れると思いがちですが、そうでもありません。
  ・回転する間は足が動かないのでその分遅れます。しかも左足の蹴りが伝わらず、一歩めが小さくなる。

 ヒザの動きで「スライド」する
  ・ヒザに意識して、上体はそのままヒザの力で体重移動(スライド)する。左足の蹴りも生きて一歩めから差が出ます。
  ・そうすると、スタートから一歩めまでほとんど上体の形が変わらないのが分かる。無駄な動きがないと言うこと!
  ・走り出せばあとは嫌でも上体は正面を向きます。 途中で打球の確認をする練習も忘れずに!
  ※そう、スタートは「欽ちゃん走り」の練習を・・・一歩目だけですけど!
  ※あとは、スライディングを覚えよう!(今回は触れませんが)
スタート
 1塁走者=「スタート重視」、2塁走者=「リード距離重視」!?<NEW>
  ・1塁走者・・・リードの個人差はせいぜい1〜2歩、スタートの個人差の方が大きい気がします。
  ・2塁走者・・・上の逆で、上手い人は他の人より2〜3mは距離を稼げます。
  ※これは個人的見解で、異論はあると思われます。
  ※もちろん2つが揃えば完璧ですが、常に限界を求めるのは酷なので、こう思えば少しは気が楽になるかと。





■【第2リード】・・・盗塁の次に得点に直結するするテクニックです。  

  打者への投球開始と同時に、走者は“最高にフリーな状態”になります。良いランナーはここで努力を惜しまない!

 インパクトの瞬間に向けて加速していく
  ・投球開始(投手が牽制ができないと分った段階)でゆっくりと歩いて加速しながらリードを広げて行き、投げたら横スキップ!
  ・着地する直前にインパクトを向かえる。打てば加速が付いてスタートできるし、バックの時は右足で踏ん張ればよい。
  ・加速してスキップ!がポイント。最初に行き過ぎるとストップする為のジャンプになり効果がない。それに、捕手の牽制に刺される!
  ※1球ごとにやるのは確かに大変ですが、1点を争う場面では勝敗を左右します!!その為にも、普段から練習してみて下さい。
  ※何故横スキップがベストか? 普通の走り出しだと上体が進塁方向に向くので、バックする時に反応が遅れます。
第2リード




■【リードの中身】<NEW>

結局のところ、一体どこまでリードをしていいものなのか?
個人差が出やすい2塁走者の視点で、基準(自分が競う対象)の1例をまとめてみました。

  ・リード1(セーフティ)・・・投手が牽制しても帰塁できる距離。(野手がいくらベースに入ろうが戻る必要がない)
  ・リード2(リスク)・・・・・野手と競争して間に合う距離。(野手が入ったらセーフティゾーンまで戻ればよい)
  ・第2リード・・・・・・・・・捕手の送球と競争して間に合う距離。(野手との競争ではない)
リードの内訳
※ショートが視界に入らないので難しいが、前進守備の時は目の前にいるのでショートより数歩余計にリードできる。
※2塁走者は次の1プレーで生還する意欲が必要!1点を争う試合ではその数歩が勝敗を分けます。




■【牽制の判断】・・・牽制は投手の「足」を見る?それとも「肩」?  

  牽制には、軸足をプレート後方に外す方法と、外さないでもう片方の足を投げる塁へ踏み出す方法の2種類がある。
  とりあえず右投手の場合で進めます。

 「足」を見る
  ・左足が普通に上がったらスタート!軸足が上がったらバック!となるのだが・・・実際には両足を均等に見ないといけない。
  ・例えば左足が上がればGOでいいとして、左足に集中しすぎてそこで軸足が上がると一瞬遅れたり、慣れない人は頭が混乱する。
  ・軸足を外さない牽制だと、当然左足が浮くので危ない!この牽制はなかなかやる人は居ないが、ここ一番でやる可能性はある。
  ・また、二塁への逆回転の牽制は、足では判断が付かないです。

 「左肩」を見る
  ・肩が開かず打者方向へスライドしたらスタート!その場で肩(上体)が回転したらバック!
  ・足と違い、左肩一点の動きで判断できるので、とても直感的です。
  ・足と肩はほぼ同時に動くが、クイックの時は足を上げる前にジワッと重心移動するので、より早い判断ができる。
  ・軸足を外さない牽制にも、これなら完璧に対応できる。
  ・二塁への逆回転の牽制も分りやすいです。回転せずスライドすればスタート、上体を捻ったら牽制。
内野手 内野手
 チームの結論としては・・・足で分かる人はそのままでOK! 足で分かりづらい人は肩でやってみてください。
 ※なお、三塁牽制(左投手なら一塁牽制)時は、上げた足ヒザの向きで判断。肩でいけるか?検証してみます。
 ※カープ代走のスペシャリスト・今井選手が「左肩で確実に分る」と言ってましたが、いくら調べても資料が見つかりません。
  結局のところ体験談でしかありませんが、試してみる価値は充分にあると思います。


※その他にハーフウェイも大切ですが、とても難しいです。外野フライで刺されるケースは少ないので、どこまで行けるか挑戦してみてください。

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